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姿​形​亡​き​誰​か​の​、​お​別​れ​の​挨​拶​を

by お母さん

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1.
桜待 04:28
桜を待っている 桜を待っている ずっと、ずっと待っている 咲く桜を待っているずっと、ずっと 桜を待っている 桜を待っている ずっと、ずっと待っている 咲く桜を待っているずっと 当たり前通りに進めどお利口になれないのはどうしてかと言う 散々、泣き喚き散らしてきてここまで来て、そりゃないでしょう あまりに自分勝手、黙ってないで俯いて去って 払った膝から落ちた砂は、かつて生きた友の骨だ 桜を待っている 桜を待っている ずっと、ずっと待っている 咲く桜を待っているずっと、ずっと 桜を待っている 桜を待っている ずっと、ずっと待っている 咲く桜を待っているずっと 散ってしまった裸の木なんて、眺めても無味無臭でしょう そう言うあなたの財布の中に、かつて死んだ恋人の色褪せた証明写真 切り抜いた遺影と化し、あるのを知っている 誰よりもあなたが眺めている、ただただ待っている ただただ桜が咲くのを待っている 誰よりも知っている あの人はとっくに死んでいる 誰よりも知っている あの人は遠くに行ってしまった 桜を待っている 桜を待っている ずっと、ずっと待っている 咲く桜を待っているずっと、ずっと 桜を待っている 桜を待っている ずっと、ずっと待っている 咲く桜を待っているずっと 桜を待っている 咲く桜を待っているずっと、ずっと 待っていたはずの桜が舞っていた 散っていった命 花びら舞う季節、憂鬱 病状悪化、表情を探す、取り繕う笑顔 春風よどうか、心地よく後押しを 一歩と言わず、二歩三歩ずっと、ずっと 桜の木が並ぶ、川沿いを歩く ぽかぽかした陽気、老夫婦の笑い声 幼稚園児達の散歩、言葉には程遠い無邪気な笑い声 ずっと、ずっとここで 桜を待っている 桜を待っている ずっと、ずっと待っている 咲く桜を待っているずっと、ずっと 桜を待っている 桜を待っている ずっと、ずっと待っている 咲く桜を待っているずっと 桜を待っている 桜を待っている ずっと、ずっと待っている 咲く桜を待っているずっと、ずっと 桜を待っている
2.
「全てを儚むのはよせ」と夢の中で言った 誰が言った ここに居てもいいと勝手に決めたから 誰かに怒られた 誰に怒られた 雨が降り続くから、青白い霧に包まれた街は まるで死人のように生気を失ったようで 宙を舞う煌びやかな塵は、命の反射 そういえば一昨日、道端で息絶えていた猫の死骸がまだ残ってる 「汚い」なんて言葉を吐いた 薄ら笑みが染み付いた制服をまとった少年 事故の絶えない交差点の花束に唾を吐く酔っ払い もう、私はここに居たくないの 私が苦しむのはもう嫌なの もう、私はここで生きたくないの 人が人を殺し、笑い合う世界で もう、私はここに居たくないの こんなに息苦しい場所はもう嫌なの もう、私はここで生きたくないの 神か、君か、誰か手をとって どうか私を救って下さい どうか私を殺して下さい どうか私を救って下さい どうか私を殺して下さい
3.
場違いな気持ちが、心臓を締め付けるような 穢れのない部屋に、真っ白なテーブル 1ミリの汚れも無い、寸分も違わぬ正方形が 透き通り過ぎて無いような水と 触れれば深く傷つきそうな、ナイフとフォーク 夢、希望、未来、友情、愛情 目を細めたくなるような、眩しく煌びやかなディナー 隣のテーブルでは、楽しそうに食事は行われている 反対も同じように どこを見渡しても同じように ただ一人除いて 自己嫌悪が並べられたテーブル、薄汚れた食器 周りも同じだと思ってた それでも、無理をして楽しそうにしているのだと思ってた それが大人、それが人間 生きていくために身につけるべき事 我慢も出来る、周りの空気を読んで笑える 同じになりたい はぐれたくない 置き去りにされたくない 薄汚れたナイフ、薄汚れたフォーク 乱雑に盛られた自己嫌悪、目を瞑り食べ進めて 何度も、何度も吐きそうになるのを抑えて 口の端から漏れるのを、ハンカチで拭いて 目から溢れる涙を、服の袖で拭って 笑顔で周りを見渡して どうなったでしょうか 夢だったでしょうか 私は息をしているのでしょうか 楽しいのでしょうか 悲しいのでしょうか どうか、答えを テーブルマナーに疎い私の 自己否定に囲まれた、薄汚れた食事風景に このまま、私は昨日と同じように出来損ないのまま 生きていくのでしょう それは、醜いのでしょう それは、滑稽でしょう 誰かの真似をしなければ 誰かと同じにならなければ 誰かに頼らなければ生きていけない 誰か、どうか灯りを 生きることに執着する私の、薄汚れた食事風景に
4.
夜空照らす星すら、遥か昔こと切れた 歪む声を頑なに、不幸だなんて呼ばないで 土砂降りなんていずれ過ぎて、後に残る臭い染み付いて 濁世のようだここは、人が人らしく必死になると笑われる なんて不愉快極まりない、神の恩寵にすら唾吐きかける 今この瞬間にほら、私が私を嫌いになる 無邪気な私は、とうにこと切れた もがけばもがく程、深く沈み込んで息を止めて 泥濘のよう、私はどうやらもう二度と 上手く踊れない 草木の声は聞こえはしないが、どうせ笑われてる もう二度と見えることのない、星の輝きなんて 所詮、間を埋める為だけの安い話題づくり 笑顔、影に口を潜め 裏から嘲笑を、床に唾吐きかける 今この瞬間にすら、私の居場所なんてものは無く 生きるための夢は、とうにこと切れた 風景、鉄棒、錆びた鉄橋 彼女の夢は女優になること 願いを抱いて、彼女は死んだ それは悲しいが不幸ではなく そこに置かれた花が、枯れても そこに残った悲しみ、忘れても 歩き出すことに臆病になっても 時間だけは過ぎて 置き去りにしてもお構いなしに 転んで擦りむいても振り向かず 私が死んだことを、皆が忘れても 時間だけは過ぎて 奇跡など望んでないが、偶然なら許されるのですか 物語から私は消えて、慰霊に陽だまりが綺麗 今日は季節が無くなってしまえばいいな 真っ白な紙切れ一枚 これこそ私の最後の遺書
5.
死んだら美しい景色眺めて 死んだら美味しい物を食べて 死んだら綺麗な服を着て 死んだら仲いい友達と笑う そんな事を、夢見てる みなさんさよなら、またいつか 死んだら好きな本でも読んで 死んだら面白い映画鑑賞 死んだらのんびりドライブでもして 死んだらいつでも信号は青で 死んだらいつでも天気は晴れて 死んだらみんな笑っていて 死んだら誰も人は死ななくて 死んだら愛が溢れていた 死んだら何もかもが煌びやか 死んだら何もかもが尊くて 死んだら何もかもが愛しくて 死んだら何もかもが叶う 死んだら何も重りはなくて 死んだら何も悩みはなくて 死んだら何も悲しみはなくて 生きてたら何もできなくなった 起きたら涙が止まらない 喋ろうとすれば嗚咽がやまない 雨はとうに上がっていて 刺し殺されそうだ、陽射しが瞼を貫き眼球を焼く 耳に入る音がすべて、私に向けた言葉だった 「殺す」と言われてる気がしたんだ みなさんさよなら、またいつか 頭の中では全て知っていたの 悲しくなるから、分からないフリした 離れ離れになることは分かってた 滴る夕闇に飲み込まれていった 泣きじゃくる、私はここに居ないの

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released July 24, 2020

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